デメリットもある

ポケットwifiにはデメリットもあります。持ち歩く場合荷物が増えるということです。ポケットwifi自体は重くも大きくもないので負担はあまり大きくはありません。ガラケー、タブレット、コンパクトデジカメ、携帯ゲーム機と持ち歩くデジタル機器はいろいろありますが、ポケットwifiは縁の下の力持ち的存在、操作する必要も電源のオン・オフくらいなので置き忘れし易く、紛失することも少なくないのです。目薬ポーチなどに入れて鞄に下げたりする工夫が必要となります。

もうひとつ、設定が簡単ではないということです。スマートフォンの通信設定と同様に難易度ですが、最近のスマートフォンはSIMの種類を選択すると自動で設定してくれるものも多く、それと同じだと思っていると難しいと感じるでしょう。LANケーブルを差してwifiルーターとして機能させるのであれば難易度はさらに上がります。インターネットには設定のしかたを説明したサイトが数多くありますから、やってできないレベルではありません。

どちらかというと「玄人向け」という印象の強いポケットwifiですが、運用し始めてしまえばノータッチで運用可能であまり問題は起きません。デメリットも重大なものではなく、使用スタイルや料金に折り合いが付けば大変魅力的なガジェットです。

転ばぬ先のポケットwifi

筆者の体験談なのですが、引っ越し直後、まだ固定の回線工事前ですがネットに繋がなければならないことがありました。スマートフォンでテザリングしてパソコンからネットに繋いでいたのですが、早々に転送制限に引っかかり128bpsという1980年代のような通信速度でイライラししたものです。それにテザリングしていると電池もどんどん減っていきますので充電切れで電話も使えなくなって大変困ったことがあります。

そのときはお蔵入りしていた二つ折りのフィーチャーフォンにスマートフォンのSIMを差して、スマートフォン側にはプリペイドのデータSIMを差して乗り切りました。東日本大震災のときも固定回線が使えなくなり、当時は転送制限のなかった3GスマホのテザリングでTwitterや安否確認サービスなどを使用していました。スマートフォンは「電話」です。緊急時の連絡が充電切れでできなくなるならテザリングなんか怖くてできません。そんなときポケットwifiにテザリングを任せてしまえれば安心です。

フィーチャーフォン、いわゆる「ガラケー」は今でも使用者は多く、ガラケー+タブレットという運用をしているヘビーユーザーもいます。タブレットにもSIMを差せる機種はありますが、wifiオンリーの機種のほうがやすいのが普通です。ガラケーのテザリングはスマートフォンよりも割高なので、wifiモデルのタブレットを持ち歩くならばポケットwifiが一番よい選択肢になります。

現在発売されている据え置きのブロードバンドルーターはほとんどがwifiの親機機能を備えていますが、ルーターなどそうそう壊れるものでもないので無線対応していないかなり前の機種を使っているケースも多くあります。ポケットwifiにはイーサネットのポートが付いている機種もあり、LANケーブルを差せばwifiルーターをとして機能するものもあり、機器の運用に柔軟性が持たせられます。

モバイルバッテリーとしてスマートフォンに充電できる機能のある機種もあります。

MVNOでの運用

通話よりメッセージングサービスの利用が主体だという最近増えている利用スタイルでは、大手キャリアの通話料定額強制は理不尽この上ありません。また、家族や仲間でパケット量を分け合えるといっても使用量による不公平感などからそれも敷居が高いものとなっています。つまり、キャリアの料金プランに不満を持つ人が増えているということです。多彩なMVNOの料金プランはその受け皿になっています。

MVNOといってもバイトあたりの通信料は大手キャリアとそう変わりませんが、転送の制限量が細かく決められます。超ライトユーザーから超ヘビーユーザーまで、自分にあったプランを選べます。試験期間なので今月は最低量のプラン、試験が終わったら一つ上のプラン、と自由に変えられます。「イベントがあるので今日だけ料金を多く払うから転送量制限なしにして欲しい」などという注文にも応えられます。大手キャリアは4つしかありませんがMVNOはたくさんあり、料金プランも選び放題です。

また、大手キャリアから購入した端末は他のキャリアで使えないように「SIMロック」がかかっています。このSIMロックの解除には手数料がかかりますが、大手キャリア以外で売っているポケットwifiにはSIMロックがかかっていない(SIMフリー)ので面倒な手続きなしに通信業者を変更することができます。SIMには電話番号が割り振られていますが、通話をするわけではないためポケットwifiで通信業者を変更するときにMNPなどもする必要がありません。電話番号にSIM発行業者の管理番号以上の意味はないので契約もいわゆる「2年縛り」などがなくやめたくなったらいつでも契約を終わらせられる契約が大部分です。

この柔軟な運用によってトータルで見たときの通信コストは圧縮可能というのがポケットwifiの一番のメリットです。

ポケットwifiのメリット

「ポケットwifi」とは「モバイルwifiルーター」として販売されているものです。双方同じ意味と思って差し支えないでしょう。

ポケットwifiは、機能的には「テザリング専用機」というところです。通話はできず、タッチパネルはあっても設定で使うだけ、大きめのMP3プレーヤーか卓上用の電波時計といった見た目の製品が多いです。値段が一般的なスマートフォンの半分以下のため、一括で買うのもそれほど苦にはなりませんから、通販サイトでも大手メーカーのものから名前も聞いたことがないベンチャー企業の製品まで多数販売されています。各キャリアでSIM付きで販売しているものもありますが、通話はできませんのでデータ契約です。データ契約なので、MVNOの格安SIMを使って運用されることのほうが一般的です。

リンク:モバイルWi-Fi最安リサーチ! | モバイルWi-Fiルーター&ポケットWi-Fi比較サイト
ポケットwifi各社の特徴や速度について説明しています。

スマートフォンでテザリングできるのに、なぜポケットwifiなどという専用機を使うのか。ポケットwifiはスマートフォンの「補完」として働きます。もちろんポケットwifi単独でもデータ通信できますが、スマートフォンと併用するとより便利になります。

また、格安SIMで運用できるため通信費の圧縮になるかもしれません。スマートフォンをテザリングから解放することによって、スマートフォンを買うときの選択肢も増え、携帯ゲーム機などとの連携にも柔軟な対応が可能です。スマートフォンでテザリングすることがあるのならばポケットwifiの導入を考えてみる価値は十分あります。